僕は帰る場所が欲しい。

この週末、ゲームマーケット秋2019(以下ゲムマ)に行ってきた。ずっとチラシ配りしてるだけだったんだけれど、めっちゃ楽しかった。あのモードの僕に出会えるのはやっぱりゲムマだけだ。そのときに沸き起こる感情はこの先の人生で何度だって体験したいと思った。

そして改めて思う。この場所で売れるものを作りたい。

ゲムマはまじで楽しい。
自分たちが作ったもの、信頼している仲間の作ったものを「かっこいい」とか「おもしろい」とか言ってくれる人。ポスターを見て、足を止めて「これどんなゲームですか?」と質問してくれる人。ゲームへのこだわりとか、どう楽しいのかを語ったときに相手の顔がワクワクしている様子。そして、そうなった人は大体ゲームを買ってくれる。

ありがたいことに、うちのメンバーがつくるゲームってまじで面白いから、適正な営業活動をすればちゃんと売れる。それが気持ちいい。

でも売れてるからと言って、現実は甘くない。赤字にこそならないが、メンバー全員が食っていけるかというと、それは全然無理で、ちょっとのお小遣い程度しか稼げないし、それもほとんど東京までの遠征費でなくなる。”仕事”という尺度で見たときに、理解できない人もいるだろう。

原因は幾つかあると思う。そこまで市場が大きくないことも一つだし、市場規模に対して出展するサークルの数が大量なのでどうしても埋もれてしまう。
ゲーム制作で食える人になるためのは大変だ。ゲーム自体の面白さはもちろん、事前の情報戦(広報)が重要になってくる。だからといって媚びすぎた作品は売れないし、作ってても楽しくない。やりたいことだったはずなのに、人目ををものすごく気にして売り物を作らなきゃいけないって不幸だと思う。

「仕事」は「人生」の殆どを占めるものだから、僕はそうなるのがすごくしんどい。
そこまでわかってても、やっぱり僕はゲームを作りたいと思ってる。やっぱりこれはやりたいことなんだなぁと、めちゃんこ実感してる。

東京遠征で疲れているからということで、今日は休みをもらっていたのだけれど、ずっとモヤモヤと考えていた。仕事行きたくない。でもゲームを仕事にするとかも無理。でもやっぱりやりたい。
昨日までの楽しかった時間と比較してしまって、本業が嫌になっている自分がいる。でも嫌になってようがなんだろうが、こっちの仕事はやるべきことをちゃんとやってれば結局お金はもらえる。安定してる。

仕事してて、ものすごく嬉しいことはそんなに起こら無い。ここではやりたいことはしないと割り切ってもいいかもしれない。会社の方向性に合わせて、役割を見つけて仕事するほうが楽かも…なんて。

僕の力を生かした仕事も考えてくれるけれど、ほとんどは僕一人で制作をしなければいけない。僕はできればチームで最高の作品を作りたいと思ってるし、「やりたいようにやってくれていいよ」って言いながらも、結局会社でやることだからそれなりに気を使って作らなきゃいけない環境に対して、すごくやりづらさを感じている。じゃあ外部とチームを作るかとなるが、僕の性質上会社のお金がかかることは、むずかしい。

職場に文句言ってるように聞こえるかもしれないけど、今の職場が嫌なわけでは断じて無い。大好きだし、まだしばらくここに居たいと思っている。

”ずっとこの場所に居たい”と言い切れない理由があるとしたら、うちの会社がこれから大きくなっていかなきゃいけないから。会社を大きくしていくためには、頑張らなきゃいけない。追われる〆切。緊迫する人間関係。そこは僕にとっては戦場だ。

それが嫌だけど、みんなが頑張ろうとしているところに「そういうの嫌なんだよなー」って言うことはできない。あんまり言わないようにしているけれど、やっぱり僕はそう思ってる。

そうやって、ずっとぐるぐる考えていると気がついた事がある。たぶん仕事には2種類あって、”やりたいこと”と”生きていくこと”は、別々なこととして両方楽しめばいいんじゃないかなって。

もう少し詳しく説明すると
やりたいことをやるというのは”こころがワクワクする、波乱万丈な挑戦をする”こと
生きていくことっていうのは”できる限り平坦な人生を生きる、生き方を選択する”こと
として、それぞれに仕事というのはあるんじゃないかなって。

今後の僕の人生の方向性として、2軸を作っていきたい。
まずは僕が挑戦する場所。”挑戦としての仕事”をつくること。
もう一つ僕が帰る場所。”生き方としての仕事”をつくること。
この2つをどうやって両立させるか、成立させていくかが今後の僕の課題になると感じた。

挑戦としての仕事とはもちろんゲーム制作だ。僕はやっぱり楽しいゲームが作りたい。その気持ちをこの週末のゲムマで強く感じた。そのためには、もっとゲームをたくさん作らなきゃいけない。デザイン制作よりも速いペースでルールを作り続ける。2〜3個ぐらい同時に作り続けるぐらいが丁度いい。
そんでもって、最高のアートワークで、最高の売り方をするんだ。同じ感性を持った仲間と作ったゲームで、イベント凱旋したい。

生き方としての仕事については、今彼女と一緒に考えていることがある。
それは場所をつくること。結局僕ら二人の共通点は「社会に疲れている」ことだって再認識をした。ちょっと俗世から離れた癒やしの空間を作ること。自分の部屋に帰るよりも、もっと落ち着ける場所をつくりたい。
なにより、僕ら自身が安心して誰かにサービスをできる場所が欲しい。誰かから借りたお金じゃなくて、誰かのためにやるんじゃなくて。僕らが、僕らのために、誰かにサービスをする。そのサービスを受け取ってくれる人たちにファンになってもらう。

僕にとっての帰る場所が、お客さんの居る場所と同じになれば、それはそれは幸せになれると思う。頑張る。